副詞の現れる位置は副詞の種類によっても異なり非常に複雑です。前回解説した体系的なことが理解できれば、あとは副詞の位置を理解するだけで使いこなす準備が整います。今回からは種類ごとに現れる副詞の位置を解説していきます。この記事では「頻度」の副詞について位置を詳しく解説します。中学英語で聞きなれた場所にあると思うので皆さんならすぐに覚えてしまうかもしれません。
副詞の位置の大原則
副詞の出現は「何をすることが出来る副詞なのか?」にも依ります。
「頻度」の副詞は、大原則として以下の2点を抑えておくと良いです。
大原則1.動詞と目的語の間には置かない。
I play tennis.
私はテニスをする。
この文章で、playとtennisの間には基本置けません。
これは、「何をする」と言う文章では
「何」「をする」の結びつきが強いので
「テニス」時々「をする」
みたいな変な文章になるからです。
大原則2.「頻度」の副詞は一語なら文中
2語以上ならとりあえず文末に置く。
例えば、every dayみたいにセットの単語ですね。
ほとんどの副詞はこれでいけます。
では細かい位置のルールを解説します。
「頻度」の副詞の現れる位置
「頻度」の副詞を置く場所は文中ですが、
文中ならどこでも良いというわけではありません。
- ①一般動詞だけなら本動詞の前(文中)
- ②be動詞だけならbe動詞の後(文中)
- ③助動詞があれば助動詞の後(文中)
- ④文頭と文末
- ➄否定文は要注意
①~③は文中のどこに置くかを表し、
④は文中以外のパターンを表します。
では順番に説明していきます。
①一般動詞だけなら本動詞の前
本動詞を修飾するからという理解で良いです。
例文
I always get up at 6.00 am.
私はいつも6時に起きる。
I often have two cups of coffee.
私は、よくコーヒーを2杯飲む。
「いつも起きる」「よく飲む」のように
日本語の順番と同じで、近距離でつながっています。
②be動詞だけならbe動詞の後
形容詞を修飾するからと言う理解で良いです。
さらに、主語とbe動詞の結びつきが強く、
(弱音なので)I`m のように短縮して会話するので、
主語とbe動詞の間に入れない傾向にある
と言うのが理由の1つにあります。
例文
He is often absent from lessons.
彼はよくレッスンを休む
I am never late for work.
私は仕事に遅れたことがありません。
absent「欠席の」もlate「遅れた」も形容詞です。
副詞はそれぞれの形容詞をとても近距離で修飾しています。
③助動詞があれば助動詞の後
助動詞があっても本動詞の前と言う理解でいいと思います。
例文
You should always put on sun cream when it’s very sunny.
日差しが強いときには、いつも日焼け止めを塗るほうがいい。
We might never see each other again.
私たちはもう二度と会うことはないかもしれない。
「いつも塗る」「決して会わない」のように
近距離で本動詞を修飾していますよね。
④文頭と文末
「頻度」の副詞は文頭に置けるモノと置けないものがあります。
文中にしか置けないものは「いつも」と「ない」の表現で
それ以外は文頭・文中・文末すべてに配置出来ます。
文頭や文末に置くと「頻度」が強調されます。
例文
Often, I go to the movies.
I go to the movies often.
私はよく映画館に行きます。
(2文とも同じ意味)
時々を意味する3語以上の副詞のカタマリは文頭と文末
にしか置けません。
例文
She drinks wine once in a while.
She drinks wine every now and again.
Every now and then, she drinks wine.
From time to time, she drinks wine.
彼女は時々ワインを飲みます。
(4文同じ意味)
このように文頭・文末どちらにもおけますが、
大原則2に従ってとりあえず文末に置くと覚えてば良いです。
最後に「いつ」が決まっているモノは通常後ろにおきます。
every hour=hourly 1時間ごとに
every day=daily毎日
every week=weekly毎週
ever fortnight (two weeks) =fortnightly2週間に1回
every month=monthly毎月
every year=yearly/annually毎年
これらは「いつ」がはっきりした「頻度」の副詞です。
例文
Taro gets paid hourly.
太郎は時給制だ。
The newspaper is issued daily.
新聞は毎日発行されている。
The security system is updated monthly.
セキュリティシステムは毎月更新されている。
こちらも前に置けるものもあるのですが、
文末に置く形を覚えておくと良いと思います。
「いつ、がはっきりした頻度」に関しては
時間表現の副詞の位置でもっと詳しく
解説しますので、今はおまけとして覚えておいて下さい。
I go to school every day.と中学英語で覚えてきたから、
問題はないでしょう。
➄否定文は要注意
否定文関しては
seldom(滅多にない)
rarely・hardly ever(ほとんどない)
never(決してない)
などの表現があるので、お目にかかることが少ないと思いますが、
これらの書き換えとして否定文が無いわけではないです。
中でも要注意のalwaysだけは扱っておきます。
I don’t always hear him.…A
彼の声がいつも聞こえているというわけではない。
I always don’t hear him.…B
I never hear him.…C
彼の声がいつも聞こえない。(2文同じ)
Aの文章は、「100%聞こえているとは言えない」
「たまに聞こえないことがある」という意味です。
Bは「100%聞こえない」です。
Cの文章に置き換えが出来ます。
「alwaysいつも」を否定するのか
「not hear」がいつもなのか
置く場所で意味が変わるので注意しましょう。
まとめ
今回は「頻度」の副詞について、
副詞の位置を見ていきました。
「頻度」の副詞は文頭や文末に置くパターンもありますが、
原則文中に置くことを覚えておきましょう。
他にも覚えることがあるので、その方が楽です。
それは、文中ならどこでも良いわけではないことです。
①一般動詞だけなら本動詞の前(文中)
②be動詞だけならbe動詞の後(文中)
③助動詞があれば助動詞の後(文中)
➄否定文は要注意(文中)
と場所は決まっています。
置く場所によって意味が異なる場合があります。
文中のどこに入れるのかを覚えておきましょう。
3語以上の副詞のカタマリは、
文中におくと文章が見にくくなります。
なので、文末に置くことを覚えて置きましょう。
また、皆さんもご存じだと思いますが、
every dayのように「いつ」が分かる副詞は
とりあえず後ろに置けばいいということで
覚えるほどの事ではないでしょう。
この記事が良かったと思ったらぽちっとして下さい / ▼ぜひSNSシェアもお願いします(__)▼
英語ランキング