「theプラス形容詞」だけの名詞が続かない表現を見て誤字かなって思いませんでしたか?僕は最初そう思いました。実は形容詞の名詞化で、形容詞を名詞として機能させる目的があります。名目上の形容詞と呼ばれることもあります。形容詞であって形容詞ではないという意味です。形容詞の直前に冠詞theをつけるだけで、名詞として機能させることが出来るのですが、全ての形容詞と言うわけではなくパターンがあるので今回は3つのパターンを順に紹介していきます。形容詞の名詞化表現を知れば、今後は迷うことはなくなります。
集合形容詞(グループ化その①階級)
集合形容詞は、「まとめるthe」を使い、「人」全体から
属性を抜き出す方法です。
「まとめるthe」については固有名詞の記事で詳細に扱っています。
では集合形容詞一覧を見てくだい。
- the elderly 高齢者
- the aged 老人
- the old 年配の人
- the middle-aged 中年の人
- the young at heart 気持ちが若い人
- the young 若者
- the hardworking 勤勉な人
- the intelligent 知的な人
- the rich 富裕層
- the poor 貧乏人
- the deprived 困窮者
- the unemployed 失業者
- the homeless ホームレス
- the sick 病人
- the injured 負傷者
- the strong 強者
- the weak 弱者
- the vulnerable 弱者
- the oppressed 虐げられている人たち
- the downtrodden 虐げられている人たち
- the dead 死んだ人
- the departed 故人
- the disabled 身体障害者
- the handicapped 身体障害者
- the mentally challenged 精神障害者
- the blind 目の不自由な人
- the deaf 耳の不自由な人
- the dumb 口のきけない人
- the rural poor 地方の貧しい人
- the innocent 罪のない人
- the guilty 罪を犯した人、罪の意識
- the living 生存者
- the underprivileged 恵まれない人たち
- the lonely 孤独な人
- the meek おとなしい人
- the uninformed 無知の人たち
階級(class)と言うと上下関係を意味するので語弊がありますが、
そういう感覚で使われていた歴史があるということを認識してもらい、
今は単にtheでまとめてグループ化しているだけと考えて下さい。
「the+形容詞」で人の属性をまとめることが出来ます。
属性を使って、以下のような例文が作れます。
The rich should help the poor.
金持ちは貧乏人を助けた方がいい。
この文章は、
Rich people should help poor people.
の言い変え表現なので主語にも目的語にも成れます。
集合形容詞(グループ化その②国籍)
集団形容詞の中には、同じ国籍の集団を表すものが多くあります。
- the Japanese 日本人
- the Chinese 中国人
- the English イングランド人
- the British イギリス人
- the Irish アイルランド人
- the Scottish スコットランド人
- the Dutch オランダ人
- the Spanish スペイン人
- the Swiss スイス人
- the Vietnamese ベトナム人
国籍を表す集合形容詞を使うときは、頭文字は大文字です。
国籍を表す場合も同じ属性の集団を表します。
次の文章は言い換え可能です。
Japanese people cook well.
日本人は料理がうまい
こちらを集合形容詞を使って
The Japanese cook wellと言えます。
国籍すべてに集合形容詞があるわけではないです。
複数形の固有名詞には集合形容詞は存在しません。
(the) Americans アメリカ人, (the) Germans ドイツ人,
Russians ロシア人, (the) Slovaksスロバキア人,
(the)Canadians カナダ人, Koreans 韓国人などがあります。
比較表現の名目形容詞
比較表現で形容詞を名詞として機能させることがあります。
属性形容詞であれば大体使えます。
これは例文の方が良いと思います。
それぞれの書き換え表現も記載しておきます。
I liked the red car too, but I’ll take the blue.
I liked the red car too, but I’ll take the blue one.
赤い車も好きだけど、青い方を買います。
I think the pink is the prettiest.
I think the pink color is the prettiest one.
私はピンクが一番可愛い色だと思う。
I gave you the bad news, but now I have the good.
I gave you the bad news, but now I have the good news.
悪いニュースを伝えたが、良いニュースもある。
I can’t stand bad wine. I want the best.
I can’t stand bad wine. I want the best wine.
不味いワインは耐えられない。最高の一本が飲みたい。
Of the two cars, we chose the more expensive.
Of the two cars, we chose the more expensive car.
2つの車種のうち、高い方を選んだ。
Tanjiro is the strongest.
Tanjiro is the strongest slyer.
炭次郎は最強の鬼狩りだ。
His brother is the taller, but he is the cleverer.
His brother is the taller one, but he is the cleverer one.
彼の兄弟の方が背は高いが、彼の方が賢い。
書き換え表現がなくても和訳をみれば、
なんとなく本来修飾されるはずの名詞が
想像つけば、それで十分です。
まとめ
如何でしたか?
形容詞+名詞で習うと、いざ名詞が抜けた文章を見ると、
初めはリズムが悪い感覚がないですか?
「theプラス形容詞」は形容詞の名詞化表現です。
形容詞を名詞として機能させる目的があります。
名目上の形容詞(nominative adjectives)と呼ばれることもあります。
今回は3つのパターンを紹介しました。
そのうち2つのパターンでは、「人」と言う大きなカテゴリーから
集団属性を抜き出すために「まとめるthe」を使います。
集合的形容詞は、常に複数形の名詞として扱う為、
集合名詞(team、staff、classなど)のように単数形で使うことはありません。
常に複数形として扱われます。
The Japanese are famous for their politeness.
日本人は、その礼儀正しさで有名だ。
The British pay respect to the royal family.
イギリス人は王室に敬意を払っている。
The Spanish enjoy a siesta in the afternoon.
スペイン人は午後になるとシエスタを楽しむ。
3つ目のパターンは比較表現に使われます。
特に「まとめるthe」ではないです。
「その」と言う「注目のthe」です。
こちらも詳しくは固有名詞の記事で詳細解説しています。
「the形容詞」は副詞的な用法もありますので、
また別の記事で後述したいと思います。
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