前置詞onの意味「接触」だけでは使い方が理解できません!

前置詞onのアイキャッチ画像

前置詞onイメージは「接触」と言われますが、それだけでは意味が理解しにくい使い方が多くないですか?おそらく「接触」を「こじつけ」で覚えているのではないでしょうか?僕も昔は屁理屈で捉えていましたが、語源のイメージを広げていくことで論理的なイメージが出来るようになりました。今回はonの意味でも大きな4つの使い方についてイメージングをお伝えします。この記事を読めば論理的に前置詞onをマスターできます。

前置詞onは「表面に接触」が語源

前置詞onは単なる「接触」ではありません。

前置詞onはこんなイメージです。

前置詞onの基本イメージ

状況から2つの文章を作ってみます。

The cat is on the shelf.
猫が棚の上にいる。

The shelf is on the wall.
棚は壁に取り付けてある。

猫は棚の表面に接触しています。

棚は壁の表面に接触しています。

「表面に接触」がonのイメージです。

例えば場所を表す場合、面を捉えて

前置詞のonを使います。

「地面on the ground, on the field」

「道や通りon the street、on the road、on the avenue」

「何階にon the ○○ floor」

ここから、容易に想像できるのが、

「右にon the right(右の路面)」

「左にon the left(左の路面)」

「角にon the corner」

角とは線と線がぶつかる地点です。

線と線がぶつかればそこには面が生まれますね。

さらにこんな言い方も出来ます。

a house on the sea(海辺の家:海に面した家)

海の上にある家にも使えますが、

面しているという意味で使えます。

また、猫は棚の上に居ても、道端にいても

そして廊下にいても、何かしらの面に乗っかっています

だから、乗り物の上に接触している場合は

前置詞onが使われます。

inを使う乗り物との対比は別記事にします。)

「on the ship船に乗る」

「on the horse馬に乗る」

「on the train電車に乗る」

「on the plane 飛行機に乗る」

接触している面が止まっているか

動いているかの違いしかありません。

もっとも動いているか止まっているのか

なんてものは、相対的な物理関係でしかありません。

例えば今あなたがデスクワークをしていても、

地球の外から見ればあなたは地球号に乗って

移動をしているのです。

だからon the earth、on the planetですよね。

前置詞onは「携帯する」意味へ

このように乗せて運ぶという感覚が

あるので、携帯する(持ち運ぶ)と言う場合も

前置詞onが使えます。

Taro doesn’t have any money on him.
太郎はお金を持ち合わせていない。

衣類や眼鏡、アクセサリーなど

身に着ける物を言う場合も

表面につけて持ち運ぶので

前置詞onを使います。

 The clothes on the body
身につけた衣類

The grasses on your nose
顔(鼻)にかけた眼鏡

The ring on the finger
指につけた指輪

眼鏡は鼻と耳に接触して乗っかっています。

指輪は指の表面を覆っているので前置詞はonです。

ピアスや鼻輪など、細胞を貫通させればinです。

このように、乗っかっている表面は

平である必要はないんです。

前置詞on「乗る」意味は「載る」に

さらに、紙の媒体の表面には写真や文字や絵が

接触して、乗っかってますね。

だから、プリントされている写真や文字

を言う場合は前置詞onです。

Chapter 3 is on page 85.
第3章は85ページ。

また、情報を電波や電線に載せる電話、ラジオ、テレビ、

インターネット、SNSなど紙以外の媒体も前置詞onです。

On the phone

On the radio

On TV

On the internet

On YouTube

YouTubeやSNSの名前は固有名詞なので無冠詞

というのは分かると思います。

しかし電話やラジオには冠詞が付いて

テレビが無冠詞と言うのはなぜでしょう。

電話やラジオは音を伝える機器ですよね。

音を伝えるのは糸電話のようにイメージが

つきやすいので、より具体的です。

具体的な物には冠詞theが着く傾向があります

また、radioはラジオ波radio wavesと言う波長を使った

音声放送の総称のことであり、まとめる冠詞のtheでもあります。

まとめる冠詞のtheはこちらの記事で)

同様に「電子レンジ」と言う場合は、

a microwaveやthe microwave(電磁波で)

「エックス線/レントゲン」と言う場合も

an x-ray(エックス波で)と言うように冠詞を付けます。

一方で、テレビはテレグラフ(電信)telegraphと

ビジョン(映像)visionがくっついてできた言葉です。

電線の中に映像を乗っけるというのは

今改め考えて見ても非常に不思議ですよね。

つまり、イメージの付きにくい抽象的なもの

なので冠詞が付かないのです。

では、インターネットはどうでしょうか。

パソコンが蜘蛛の巣のように張り巡らされた

イメージが付きやすいですよね。

具体的なイメージが出来るので冠詞のtheが付いています。

このようにネイティブ目線で、あらゆる抽象概念には

冠詞が付きません。このことを覚えておくと、

何故無冠詞なのか、なぜ冠詞が付くのか

想像を膨らませることが出来ます。

前置詞on「乗る」から「負担」の意味へ

猫が棚にオンしていて、壁には棚がオンしています。

前置詞onの派生イメージ

棚には猫の負荷がかかり、壁には猫と棚の負担が掛かっています。

棚と壁は苦しそうにしていますね。

つまり、棚が猫を支え、壁は猫と棚を支え、

猫は棚と壁に支えられて、棚は壁に支えられている

このような関係性から、前置詞onは

負担を掛けるものと掛けられるもの

支えるものと支えられるもの

頼るものと頼られるもの

そう言った文章に使われるようになります。

The guy lives on bread.
その男はパンで生活している。

男はパンに支えられて暮らしています。

またパンに頼って生活しています。

Hanako is on aspirin.
花子はアスピリンを服用している。

花子は薬のサポートで痛みを忘れています。

花子は薬に頼っています。

He is on alcohol.
彼はアル中だ。 

彼はアルコールがないとまともな精神状態を

保てません。アルコール頼みです。

The next one is on me.
次は僕のおごりだ

僕に頼ってくれ、僕の懐を当てにしてくれ、

僕の負担だと言っているわけです。

支える、支えられる、の関係性が見えましたか?

このようにパンや薬、アルコールなどを

「当てにする」という意味になり、辞書には

「当て付ける」と言う使い方も乗っていますが、

使うことはないでしょう。

まとめ

如何でしたか?

以上を踏まえて前置詞onの熟語についても考えて見ましょう。

陸上競技を見ていると「位置について」を「on your mark」

と言っているのを聞いたことが1度はありますよね。

合図するまで決められた位置から

「離れるな(つまり接触onしていろ)」

と言う一連の一コマを切り取った意味だと

いう事は容易に想像が出来ますね。

このように前置詞onは表面に接触している

と言う意味からいろいろと派生しています。

Taro doesn’t have any money on him.
太郎はお金を持ち合わせていない。

この持ち合わせと言うところからも分かるように、

手元にあることを「on hand」と言います。

放送中の事を「on airオンエア」と言いますが、なぜ

onなのか意味が分かりますよね。

無線電波が空気を伝わるところから来ています。

「on my own自分で」は自分の負担でと言う意味です。

他人に負担を掛けずに自分で勝手にと言うように

「勝手に」と言う意味にも派生しています。

「頼る」という表現は「rely on」「count on」「depend on」と言いますが、

前置詞onとなぜ結びついているのか理解できますよね。

そして、昔の人は木と木を接触させてこすり合わせて

火をおこしていました。

だから燃えていることをon fireと言います。

凸レンズで光を接触させて集中しても(focus on)

火は起こります。だからon fireなんです。

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