前置詞atの意味を「点」で捉えると場所すら理解できません!

前置詞atのアイキャッチ画像

時間や場所に使われることが多い前置詞atは必ずしも「点」を意味しません。むしろ「点」は派生イメージなのです。この記事にたどり着いたと言うことが、「点」で理解していることを物語っています。今回は前置詞atの3つの使い方をinやonと比べながら解説します。さらに最後にat homeの使い方について言及します。この記事を読めば他の学習サイトでは分からなかった前置詞atのコアの意味が分かるようになります。

前置詞atの意味は「点」ではない!

前置詞atの意味は端的に「点」と言われますが、実は「点」のようで「点」である必要がなく、「点」という感覚を持つと逆に本質が掴めません。

前置詞atの語源を調べると、語源の時点ですでに3つの意味がありますが「点」の意味はありません。

「点」の意味があるとするならそれはあくまで派生のイメージであって本質ではありません。

派生の意味「点」を覚えたところで、atの意味を網羅できないことは分かりますよね。

一見、覚えやすい「点」と言うイメージで納得している皆さんは、いろんな前置詞atの表現を無理矢理「点」に、こじつけようとして失敗していると思うので、今回は「点」を忘れて、何も知らないという気持ちで読んでいただければと思います。

3つの意味は古英語よりずっと昔のインドヨーロッパ祖語にあるのですが、

1つ目がto「~の方へ」

2つ目がnear「~の近く」

3つ目がat「場所そのもの」

前置詞toの意味は失われていると言われていますが、むしろ前置詞toの意味を考えないとatの意味が限定されてしまうんです。

意味を一言で伝えることは難しいですが、前置詞atを使う時の感覚を言葉にするなら、

離れた場所から軌道を定める

という事なのです。

しかも点ではなく風船を狙う

これがatのコアイメージです。

atのイメージ:点でなく風船を狙う

これは場所の前置詞onとinとの比較で理解することが出来ます。

では場所を含めた3つの使い方を解説します。

前置詞atの使い方①場所

例えば、場所を伝えたい時のことを思い出してください。

今どこに居るのか?聞かれて「新宿駅にいる」という時に、英語には2つの表現方法があります。

①I’m in Sinjuku Station.

②I’m at Sinjuku Station.

表現の違いは視点の違いから生まれるものです。

違いを簡単に言えば、

①は駅の中から駅の中の風景を見ています。

②では駅の中にいるのに駅の外から駅の外観を眺めています。

もっと詳細を説明すれば、

①前置詞in のイメージは容器の中から情報を発信して、

「自分は駅の中に居るよ」と言う主観的な視点を持っている表現に対し、

②前置詞atのイメージは容器の外から、人物(私)に軌道を定めるのではなく

容器に軌道を定めて「駅に居るよ」と言う客観的な視点を持った表現です。

恐らく皆さんも経験があると思いますが、相手が駅付近にいれば、「駅の中いるよ」と言うし、相手が離れている場合は、「駅を目指してくる」ように言いますよね。

この感覚の違いが、前置詞に現れているのです。

逆に言えば、自分中心に空間を捉えたいならinを、空間の位置そのものを外から捉えたいならatを使えば良いということになります。

そしてatにはあくまでも離れているという感覚が重要です。

離れていなければ接触しているという意味になり、接触していると言っても間違いではなさそうですが、On Shinjuku Stationと言う場所表現はありません。

少なくとも駅だと認識できるところまで離れている必要があります。

前置詞atの使い方②スキルの評価

中学英語の割と早い段階で覚えるべき熟語に

「~が得意だ」be good at~

というのがありましたよね。

「彼のそこがすごいんだよな」

と言った感覚で「そこ」の位置を

外から客観的に軌道を定める感覚が

be good atで、スキルの評価の対象として

前置詞atが使われます。

Taro is good at raising money.
太郎は資金集めが上手い。

以下good atとほぼ同じ意味で使われる良い評価です。

Hanako is wonderful at handling children.
花子は子供の扱いが得意だ。

Jiro is clever at teaching English.
次郎は英語を教えるのが上手い。

Taro is brilliant at drawing.
太郎には絵の才能がある。

Hanako is amazing at cooking.
花子の料理は素晴らしい。

他にもskilled at、talented at、excellent atなどがあり、意味的には上手だ、優れている、才能がある、巧みである、優秀だとか、とにかく褒める場合のgood atの言い換えです。

逆に悪い評価にはbad at(good atの反対)を使います。

I’m bad at swimming.
私は泳ぎが得意ではない。

「私は泳げない」と言う表現と比較すると、

「泳ぎが得意ではない」と言う方が

客観性がありますよね。

自分を外から眺めて他の人と比べて

「泳げる人の部類には入らない」と言っているわけです。

「泳げない」には他人との比較はないですよね、

かなり主観的な視点です。

このbad atの表現はterrible at、 horrible at、 awful at、hopeless atと言い換えても大差がないです。

hopelessまで行くと「絶望的」な意味になりますが、それでも客観的なスキルの評価であることに違いはありません。

また、この絶望的という言葉からも分かるように、状況の評価も前置詞atで表すことができます。

自分が置かれた状況であっても外から眺めて

客観視する場合には前置詞atを使うんです。

「離れた場所から軌道を定めて」いるんです。

前置詞atの使い方③感情の対象

感情を表す時に、感情の矛先を向けることがありますよね。

矛先を決めて直接的に感情を表す場合に前置詞atが使われます。

矛先を決めるとは「ある場所から軌道を定めている」

と言うことだと理解できると思います。

これらの感情は「~に対して」と言う含みを持った

そう言う怒りや驚きなどが想定されます。

・怒り

I’m angry at you.
僕は君に(対して)怒っているんだ。

I’m mad at you.と言っても同じです。

I’m annoyed at your behavior.
君の行動に(対して)ムカついている。

・驚き

I was amazed at his kindness.
彼のやさしさに(対して)驚いた。

I was surprised at the sight.
その光景に(対して)驚いた。

I was astonished at the shot.
銃声に(対して)驚いた

Everyone was shocked at her death.
彼女が死んだことに(対して)誰もがひどく驚いた。

他にも笑顔を向ける対象「smile atに微笑む」や

嘲笑の対象「laugh atを笑う」、

感銘を受けた対象「impressed at」なども

前置詞atを使ってその軌道を表せます。

at homeの使い方

では最後にat homeいう表現について言及します。

家と言う単語にはhouse とhomeがあります。

houseは物体なので触れることが出来ますが、

homeは概念なので触れることが出来ません。

homeは抽象名詞なので冠詞を付けません。
(冠詞をつけて個別化出来ますが、それでも抽象名詞です)

基本的に「どこで何をする」を言う場合

その場所が家ならat homeを使います。

I’m tired of being at home.
家にいるのは退屈だ。

寝る、起きる、食事する、勉強する、仕事する、くつろぐ

とか誰でも共通して起こるような家の出来事にはhomeを使って表します。

それが、「家」と言う抽象概念です。

一方で、houseは普通名詞なので冠詞(または所有形容詞)

を伴い、「その家」と言う物体との関係性を表します。

そして「どの家で」を言う必要がある時に、自分の家の中ならin my houseを使います。

「どの家」をいう事で、その包まれた空間での特殊な状況を伝えたりします

There is a studio in my house.
我が家にはスタジオがある。

家の外から客観的に軌道を描きたいわけではなく

家の中の特殊な状況を言いたいのです。

You can’t smoke in my house.
俺の家は禁煙だよ。

家の外から軌道を描きたいのではなく

「煙草が吸えない」のが「どこの空間」なのか話をしているのです。

What are you doing in my house?
人の家で何やってんだ?

家の外から軌道を描きたいのではなく、

「どこの空間で起こっていることなのか」

を言いたいのです。

特殊な状態下では、home「家と言う概念」に

軌道を向ける「at」ではなく前置詞inを使って、

その家の中に自分を置くことで

状況をリアルに実況中継します。

まとめ

如何でしたか?

離れた場所から風船に軌道を定める」時に

前置詞atが選ばれて使われています。

離れていなければそれはonのイメージです。

距離は近くの場合も遠くの場合もあり、

はっきり決まっていません。

空港のようにそれが空港だと認識できる場所

まで離れる必要がある場合もあれば、

My cat is taking a nap at my feet.
猫が足元で居眠りしている。

このように視線のすぐ先にいて猫と足との距離が

超接近してほぼonの場所にいるときもあります。

例え接触していたとしても、少なくとも接触を伝えたいのはなく、

距離を置き客観的に見ている時に前置詞atを使います。

接触を伝えたいならon my feet(足の上に居る)を使うことで、

接触からくる「ぬくもり」や「負担」と言った

主観的な響きを出すことが出来ます。

前置詞atの用法には「目標」がありますが、

接触していればそれは「目標」ではなくなりますよね。

接触できるように近づけるのが目標です。

目標にはこんな表現もあります。

hit at the ballは「ボールを打とうとする」の意味で、

打つためにボールに軌道を定めているだけで

まだボールと接触していません。

実際にボールを打った時にはhit the ballを使います。

このニュアンスの違いが分かれば、前置詞atは

ある程度まで、使えるようになりますよ。

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